Still from subassemblies © RYOICHI KUROKAWA. All rights reserved. Studio RYOICHI KUROKAWA Berlin, Germany. studio@ryoichikurokawa.com
 
 ヒホンで第13回を迎えたL.E.V.フェスティバルは、国際交流基金とマタデロの協力の下、マドリードでの初の開催を果たす。10月17日(木)から20日(月)まで、マタデロ・マドリード内の様々な施設(Nave 16,、Nave 0、 シネテカ、及びマタデロ広場)でL.E.V.(ビジュアル・エレクトロニック・ラボラトリー)の数々の革新的作品の公開が予定されており、電子サウンドとビジュアルアートの創造とプロモーションの場となる。
国際交流基金との協力事業では、18日(金)にRyoichi Kurokawaが登場し、最新作subassembliesを披露する。subassembliesは、建築規模の観点から人工物と自然の関係を追求するオーディオ・ビジュアルコンサート。この作品を含めたフェスティバルでのプログラムを最大限に楽しめるよう、Nave16はd&b audiotechnik社デザインのイマーシブ・サウンド・システムSoundscapeを導入し、フェスティバル作品を今までにない新感覚で体験できるようになっている。
 
日時:2019年10月18日(金)時間未定
会場:マタデロ・マドリードNave 16 (Paseo de la Chopera, 14. 28045 Madrid).
入場料:25ユーロ。10月18日開催の全イベントに参加可。入場券の詳細についてはこちらをご覧ください。
※18日の入場券は完売しました。ご了承ください。


Still from subassemblies © RYOICHI KUROKAWA. All rights reserved. Studio RYOICHI KUROKAWA Berlin, Germany. studio@ryoichikurokawa.com

Subassemblies
遺跡:人工建築物の残骸
subassembliesは建築規模の観点から人工物と自然の関係を追求するオーディオ・ビジュアルコンサート。この作品は主にレーザースキャンによって取り込まれた3Dデータ、人工建築物、遺跡、自然から成り立っており、それぞれモジュールの部品として自然とアート両方の力を発揮し、秩序と無秩序の層で更新されたタイムラインをつくるために変形し再構築される。
遺跡。自然に侵された建物と、修復されぬままの建築物は重ねられ、活発に再構築され、いくつもの層になったこれらの異常は、自然と人間のあいだだけでなく、変化を通した抽象的で具体的な現象、破壊および再生されて知覚を広げる。物理法則を無くした自然と人工のハイブリッド、エントロピーとネガトロピーなどの感情は、これらの異常性を高める。 
 
Ryoichi Kurokawa/黒川良一
 日本人アーティストRyoichi Kurokawaは、ビデオスクリーニングやオーディオ・レコーディング、イメージとサウンドが一つの進化に溶け込むパフォーマンスなど、アナログとデジタル両方の素材を使用し、音と光で時間の歪んだオーディオビジュアル・インスタレーションを創り出す。Kurokawaは常に自然からインスピレーションを求め、生活での気づきや、物理的現実が電子的現実に出会った時の現象などを探求している。
90年代から” Synesthesia” (共感覚)をテーマにオーディオビジュアル・インスタレーションなどで実験を始め、聴覚、視覚、触覚の複数感覚の混合状態を作品やパフォーマンスで追求する。彼の探究心旺盛なスタイルにより、作品中で様々な化学的、自然的研究が行われ、最新のドローンと電波が点滅する複数のスクリーンが融合するインスタレーション「ad/ab Atom」は、天体物理学者との直接的コラボレーションから出来上がったものである。最近の彼の作品シリーズ《elementum》は、押し花を使った有機的素材と無機質素材を合わせたミクスドメディア作品で、生、死、再生がテーマとなっている。Kurokawaは10年以上に渡り革新的な作品を生み出し、個展及やグループ展の形で世界中のギャラリーや美術館、国際的フェスティバルなどで紹介されてきた。独学でアーティスト、ミュージシャンの道に挑んだKurokawaは、現在までに坂本龍一、細野晴臣、イエローマジック・オーケストラの高橋幸宏や、テクノアーティストの青木孝允や半野喜弘など、多くのミュージシャンとコラボレーションを行っている。